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最近の日々 [雑感]

引きこもり生活も、はや2ヶ月。緊急事態宣言が解除されても、大学の研究室は即再開とはいかないようで、何週間もかけて徐々に警戒レベルを引き下げていくようです。

2ヶ月のあいだ、通勤時間の節約に加え出張もないことで、実に多くのことを考えることができました。

その時間を使って、専門性もないのに粉骨砕身頑張っている公衆衛生の専門家を批判するということはできませんので、今年度、またその後にもかかわってくる研究のプランニングをかなり頑張りました。

結果をみると、2つの合同研究ができ、1つのプロジェクトの依頼を大部分行い、次の本の計画がまとまりました。ウェビナーも5つ設定しました(ほとんどは非公開ですが)皆さんも同じ状況なのか、英語での書き物とプロジェクト参加依頼も少しずつ来ましたが。

研究作業そのものでは、今月末にある日本台湾学会のシンポジウム報告をまとめました。論文は学会会員のみの公開(来年度の学会報に掲載)ですが、シンポジウムそれ自体は早稲田大学台湾研究所のYoutubeチャンネルでみれるようです。
http://www.jats.gr.jp/taikai/22nd/symposium-4.pdf

9月の日本政治学会での報告もあるのですが、こちらはまだ、開催方法が決まっていないようです。

研究に係わる短い書き物をいくつか出しました。

新型コロナウイルス感染症と国際秩序、というエッセイは以下に載せているものが日本語版で、ほかに中国語と英語でも同趣旨を方々のメディアに掲載いただきました。
http://democracy.jcie.or.jp/covid-19/

東京財団政策研究所には、連載を載せました。ただ、4月23日(書いたのは数日前)から実に多くのことがありました。米中関係はトランプ政権による政治利用で坂道を転げ落ちており、忍耐をなくした中国も戦狼たちが吠えまくっています・・・。手元にある、次の連載原稿は、まとめるのに精神力を要しそうです。
https://www.tkfd.or.jp/research/detail.php?id=3394

エストニアで、高名な同国大統領の名前を冠して例年開催される国際会議があるのですが、今年は会議に誘われていたものの中止になってしまいました。そこで、雑誌特集号に寄稿を求められ、最近考えている日本外交、対中政策の歴史的な理解に向けた一文を書きました。日本の対中政策にせよ、日中関係にせよ、隣国としての論理について、欧米の方々はまったく理解できないようです。たしかに尖閣や歴史など深い溝はありますが、日本がもっとも反中的で、日米同盟をその目的に使おうとし、また軍拡も進めてきた、というような単純極まりない解釈があまりにも英語で散見されます。このあたりは今後、もう少し長い英語の論文も書こうと思っています。
https://icds.ee/japans-search-for-order-and-stability-navigating-chinese-japanese-us-triangular-relations/

幸いに、上記のエストニア論文は同ウェブサイトでもっとも読まれていると嬉しそうな広報部長からのメールが来ました。東京財団政策研究所も、おかげさまで、長く購読上位に留まっているようです。専門性の高い内容であり、全く読みづらい文章だと思いますが、ありがたいと思います。

年度末にだした、『冷戦後の東アジア秩序』(編著者)、『技術覇権』(分担執筆者)、また連休中の『中国はリベラルな国際秩序に対する脅威か?』(解説)は、本屋さんが開いたらいっぱい売れて欲しいと思います・・・。

数ヶ月以内に、英語の査読論文が2本、正式にでます(年度内にもう1本)。これらは長かった…。
来月には東大出版会からも分担執筆した本がでます。これもつらかった…。

だいぶ肩の荷がおりたところで、新しいプロジェクトをゆっくりと考え、前に進めそうなので、その意味では、まあまあ良い時間の過ごし方ができているように思えます。

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